④機材、設備

今回は、農業に必要な機材、
設備について話したいと思います。

人によって必要な設備はそれぞれなので
あくまで一例として私の場合を記載します。

・育苗ハウス
イチゴの苗を育てる為のハウスです。
苗の段階で病気が広がってしまうと、
その年の収穫が絶望的になります。
その為、病気にかかりにくくするために
露地ではなくハウスが必要になります。

・ビニールハウス
イチゴの収穫用のハウスです。
11月~5月まで収穫する為には
加温設備が不可欠です。

・雨よけハウス
いちじくの為のハウスです。
目的はイチゴのような加温ではなく、
雨を防ぐためのハウスです。
いちじくは収穫前にあまり雨が多いとおいしい実ができません。
そこで雨よけハウスで水分量を調整する必要があります。

・軽トラ
農業で使うとどうしても汚れてしまうので
自家用車とは別に車が必要です。
やはり、軽トラが便利です。

・小型トラクタ
耕運機や管理機でも良いかもしれませんが、
畑の耕起に必要です。

・かん水設備
毎日のかん水をジョウロで行うのは無理があります。
全てのうねに均等に水が送れるようにする設備が必要です。
水源によってはストレーナも必要になるかもです。
(異物を除去してつまりを無くすため)

・動力噴霧器
できるだけ農薬を使わない
減農薬で育てたいとは思っていますが、
病気や虫が発生した際には
いち早く対応をしなければいけません。
後手に回ることで結果的に
多くの農薬を使用することになっては意味がありません。

・刈払機
農業はなんと言っても雑草との戦いです。
除草剤を使用すれば簡単になるかもしれませんが、
防草シートを使用することで、除草剤を使用しない予定です。
その為、どうしても
シートが設置できない部分は刈払機が必要です。
また、地域の活動で草刈がありますので必要になります。

・作業場
収穫物を出荷調整する際に必要になります。
人が涼しい場所で作業ができるように必要なわけではなく、
農作物にとっての適温で作業をする為に必要になります。
特に完熟出荷を目指していますので、
温度が高いとすぐに痛んでしまいます。

・加工場
加工物を作るのは家の台所を使用する事が
法律で禁じられているようです。
台所と別に加工場がなければいけないようです。

・加工機
今のところ想定しているのは
ジャムを作るための機材、
ドライフルーツを作るための機材になります。
ですが、なにが必要か全然調べられておりません。

・パソコン
ブログを書くためだけではなく、
確定申告をするため、加工物のパッケージを製作するため
HPを製作するため。と今の農業にはパソコンは不可欠です。

・印刷機
加工物のパッケージを印刷するために必要です。
デザインセンスが無いのが問題ですが・・・

・確定申告用ソフト
白色確定申告であれば必要無いと思いますが、
青色確定申告をするには、簿記を全く知らない
私の知識ではソフトが必要不可欠です。
フリーのものから6万円ほどするものまで
種類がありそうですが、
自分に合うソフトを選ぶ必要があります。

他にも鍬や備中、スコップ等々農具が必要ですが、
細かいものは省きます。
現在わかっているだけでも準備が必要なものが多すぎて
就農のハードルの高さを改めて実感する今日この頃です。

次回はお金について話したいと思います。
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③土地

今回は土地について話したいと思います。

この問題は人によって難易度がかなり違います。
つい先日の新聞にも載っていましたが、
大阪府では昨年1年間に100人を超える
新規就農相談者がいたそうですが、
実際に就農したのはわずか2人ということでした。
田舎では農地だけではなく、住む家まで用意して、
移住者を募集しているところもあるようです。
自分が就農したい地域のJA、農業委員会、農業振興課等を
まずは尋ねると良いかと思います。

私の場合はもともと比較的田舎に住んでいましたので
単純に農地を手に入れるだけならそれほど難しくはありません。
ただし、気をつけなければいけない事がいろいろとあります。

まずは作りたい作物がその圃場に適しているかです。
土壌の質、気温、降水量、霜の時期、風
全てが作りたい作物に適していない状態で生育するのは
苦労の割りにあいません。
特に、果樹の様な収穫できるまでに年数のかかるものは
始める前にしっかりと確認をしておかなければいけません。
数年後に、やっぱり適していなかった
と判明しても後の祭りです。
私の場合もいちじくが適しているかしっかり確認してから
本当にいちじくを栽培するか決める必要があります。
ですので、作りたい作物が特に無い場合は、
見つけた土地で何が適しているかを考えて
作る作物を決める方が良いかもしれません。

また、周囲の状況確認も大事になります。
たとえばとうもろこしは、他家受粉と言って、
自分の花粉で受粉するのではなく、
他のとうもろこしの花粉で受粉をします。
また、その花粉は300mほど飛散すると言われています。
その為、近くで違う品種のとうもろこしを
作っている人がいる場合、
自分が作りたい品種と
違う花粉が受粉してしまう可能性があります。
無農薬野菜を作りたいと思っている方は、
さらに周囲に気を配る必要があります。
農薬は数m飛散します。
その為、隣で作っている方の農薬が飛散してきて、
自分の作物に付着してしまうと言うことがあります。
実際に、農薬の残留基準値超過事例で多い要因は
農薬の飛散および、土壌残留です。
土壌残留は年数が経てば減少しますが、
飛散は周囲の状況しだいです。
手間隙かけて無農薬でがんばってきたのに、
実際は農薬が付着していたとなってしまってはやり切れません。
逆に、自分のせいで周りの圃場に
迷惑をかけてしまう場合もあります。
周りに家がある場合は、
農薬の散布を事前に連絡しておかなければ
トラブルが起きてしまう可能性もあります。
また、田舎の場合は、鳥獣害が無いか、
都会の場合は、人の目に触れやすいかも大事です。
悲しいことに、収穫直前の作物が
盗まれるという事もあるそうです。

意外と忘れがちなのがになります。
普通の生活をしている分には、水は蛇口をひねると出てきます。
その為、農業の経験が無い方は忘れてしまいがちです。
ですが、農作物に毎日の様に水をやらないといけません。
場所によっては遠くからタンクに水を汲んで
運ぶなんて事をしなければいけない場合もあります。
また、圃場に水が来ていたとしても、
それがいつでも使えるとは限りません。
農業用貯水池等の場合は、その地区の方が
皆で共同でお金を出し合って管理していたりします。
水田の場合には、必要のない冬の間は
水源が閉じられる場合もあります。
その為、自分だけが冬の間も水を使いたいと言っても
使えない可能性があります。
水についてはしっかりと確認をしておく必要があります。

以上が土地の話になります。
次回は機材、設備について話したいと思います。

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②農業に必要な知識・技術の習得

今回は農業に必要な知識、技術について話したいと思います。

退職してから現在までなにをしていたかと言いますと、
農業大学校で研修をさせてもらっています。
ハローワークで相談をさせてもらったところ、
この研修を紹介して頂き参加させてもらえる事になりました。
期間は5月から2月までの9ヶ月間、
毎週月~金曜日、8時50分~16時10分になります。
夏秋野菜、秋冬野菜あわせて10種類以上の作物を
播種から定植、収穫まで実際に行うことができます。
今まで全くと言っていいほど
農業をした事の無い私には願ってもない研修です。

この研修で学べる知識、技術は以下の様なものがあります。

・栽培技術
夏秋野菜を実際に育ててみて感じたことは、
想像以上に農業って難しい。と言うことです。
家庭用に作るだけなら、種をまいて
適当に水をあげるだけでも良いかもしれませんが、
売り物を作るには毎日の管理が欠かせません。
整枝、剪定をしっかりしないと品質、収量ともに確保できません。
また、水が多い少ないだけでなく、病害虫にやられていないか
被害が拡大しないように早期に発見をする必要があります。
良い作物ができない理由はひとつだけとは限らない為、
起きている現象から原因を当てるのは簡単ではありません。
それでも講師の先生方はちゃんと当てる事ができます。
この辺りは経験をつむしかないと感じています。
その為、毎朝講義開始前に30分ほど圃場を見て回って
少しの変化にも気付ける様になろうと努力しています。
まだ全然気付けませんが少しずつ慣れていきたいです。

・機材の使い方
トラクター、刈払い機、動力噴霧器等を
一通り使うことができます。
特にトラクターはメーカによって
操作方法が統一されていないのですが、
いろいろなトラクターを操作する事ができるため、
将来自分がどの種類のトラクターを手にしたとしても
戸惑いなく操作ができるようになれそうです。

・人脈
私個人としては、これを得る事が
一番のやりたい事だと考えています。
就農して困った際にたずねる事ができる先生。
同じ時期に同じ目標に向かって修行する仲間達。
過去に農業研修を受け、既に農業を始めている先輩方。
これから農業研修を受けるであろう後輩達。
全く違う経歴を持っている
様々な年齢の方と知り合うことができます。
農業は一人で行うにはかなり困難です。
壁にぶつかった時に、相談をできる師匠、
一緒に悩む事ができる同僚。
皆それぞれ違う特技があるので自分ではわからなくても
誰かに相談すれば何とかなる。
そう思うことが出来るようになります。

・農薬について
会社でもコンプライアンス遵守という事が
良く言われるようになっていますが、
それは農業でも同じです。
農薬についてはしっかりとした法律があります。
ちゃんと守らないと、お客様への悪影響はもちろん、
周りの一緒に出荷している方にまで
出荷停止という迷惑をかけることになりかねません。
農薬についてもしっかりと学ぶことができます。

・就農計画
自分が今後どのような計画で農業をしていくのかを考えます。
作る作物にもよりますが、夏秋野菜を収穫中に、
秋冬野菜の播種をする必要があります。
収穫に集中しすぎて播種を忘れてしまい、
次の季節の収穫物が無いという事になりかねません。
また、連作をすると障害のでる作物も多いです。
どの土地にどの作物を植え、それをどのように回していくか。
しっかりと考える必要があります。

・農業簿記の書き方
これはまだ習っていないので、どういう内容かわかりませんが、
カリキュラムの中に入っています。
法人に入る場合を除けば農業は個人事業主ですから
確定申告についてもしっかりと理解をしなければいけません。


他にこの研修では学べ無い為、
個人で習得しないといけない知識、
技術は以下の様なものがあります。

・自分の育てたい作物の栽培技術
私の場合、イチゴといちじくを作りたいと考えていますが、
研修の中には存在しません。
イチゴ農家やいじちく農家を尋ねなければと考えています。
ただ、そのつては研修で作ることができそうです。

・加工技術
研修をやってみて一番感じたのはどれだけ丁寧に作っても
規格外品ができてしまうと言う事です。
虫食いなどの本当に作物として駄目な規格外品から
味は良品と同じだけれども見た目の問題で
出荷できない規格外品が想像以上に多いです。
市場出荷の場合、作物にもよりますが、
20%近くが規格外品になってしまうのではないか
と言う印象を受けています。
この規格外品を全て自家消費するには無理があります。
そこで、この規格外品を加工し、
販売する事ができないかと考えています。
特に私の場合はイチゴ、いちじくの
完熟出荷を目指していますので、
その日に売れ残ったものは全て廃棄品になってしまいます。
加工することで日持ちを可能にさせる術を身に着けたいです。
これは妻にも手伝ってもらいたい
(できれば主体でやってもらいたい)と考えています。

・食品衛生責任者
上記で述べた加工品を販売するには
食品衛生責任者なる資格?をとる必要がありそうです。
また、加工場にもいろいろ制限がありそうです。
まだ調べている最中なので、もっと条件があるかもしれません。

・大型特殊免許(農耕車限定)
農業を大規模にするのでなければ小型トラクターの方が
小回りがきいて良いとは思うのですが、持っておいたほうが、
中古トラクターを買うときの選択肢の幅を広げられるかなと
取得を考えています。
自動車免許もだんだん分類が細かくなっていますし、
仮に小型トラクターも専用免許が必要となっても
慌てないですむかなと考えています。

・青色確定申告の仕方
上でも述べましたが、会社員時代は全く縁のなかった
確定申告を自分でしなければいけません。
どうせ確定申告をするならいろいろとメリットのある
青色確定申告をしたい。といろいろ調べている最中です。
農業に適した会計ソフトも探したいところです。

他にもいろいろ必要な技術、知識があるのではと
今まで全く使っていなかった、
市の図書館を活用して試行錯誤中です。

以上が、今までに判明している
農業に必要な知識、技術になります。
次回は土地について話したいと思います。

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genre : 就職・お仕事

①どんな農業をしたいのか

まずはどんな農業をしたいのかについて話したいと思います。

家族との時間を大切にする農業

これが私の中心にあるコンセプトになります。
会社員時代、仕事を終え帰宅すると、
日付が変わっていることもしばしばでした。
当然子供は既に寝ており、朝も7時前には家を出るため
子供と話すのは週末のみと言う生活でした。
世の中のお父さんで
この様な生活の方はたくさんいると思います。
その分、週末に子供と遊んでいるお父さんもいる事と思います。
会社員時代の給料には全く不満はありませんでしたし、
仕事もとてもやりがいがありました。
ですが子供の成長は早く、毎日の様に変化をしていきます。
もっと長い間、子供と近くにいたいと感じました。
(大きくなれば嫌でも離れていってしまいますし)

実家が農家でしたので自分もいつかは
継がなければいけないと思っていましたが、
まだ当分先だと考えておりました。
しかし、祖父がほとんど農業ができなくなり、
元気だと思っていた父も癌や心筋梗塞になるなど
いつまでも続けられる訳ではないと思い知らされました。
そのため、今がそのタイミングだと
会社を退職し、農業を継ぐことを決意しました。

家族との時間を大切にする農業がコンセプトですので
家族で経営できる規模の農業を行おうと考えています。
仮に農業が軌道に乗って
規模拡大をできるようになったとしても、
パートさん等を雇ってまで
規模拡大をするつもりはありませんし、
家族との時間を削ってまで
労働時間を増やすつもりもありません。
お金的には生活は厳しくとも、
いつも笑って過ごせる農業をしたいと考えています。

具体的にどのような手法で何を作るかですが、
今後また変わるかもしれませんが、

・イチゴ
・いちじく


この2種類の生産をメインにしようと考えています。
ご存知の方も多いかもしれませんが、
世の中に出回っている果物はお客様の口に入るまでに
様々なルートを辿っていく為、
日数がどうしてもかかってしまいます。
その為、本来なら完熟してから収穫し、
食べる方法が一番おいしいのですが、
お客様の口に入る際にちょうどよくなるように、
完熟前に収穫をしてしまいます。
完熟の果物を食べた時の感動を皆さんにも知ってもらいたい。
その為には、直売主体の経営で行いたいと考えています。
完熟で収穫をすると、日持ちがしないため
売れ残ったものがすぐに廃棄品になってしまいます。
直売主体では知名度が無いとあまり売れません。
最初は市場出荷主体になってしまうかもしれませんが、
徐々に直売を増やしていけたらと考えています。
また、イチゴは土耕栽培、水耕栽培、高設栽培とありますが、
手間暇はかかりますが、私が一番おいしいと感じている
土耕栽培にこだわって作ろうと考えています。
もちろん、高設栽培でも試行錯誤をし、
より簡単でよりおいしいものが作れるようになれば
高設栽培をメインに変更しようとは思います。
果物の生育状況を日々ブログでアップし、
お客様にも果物に対して愛着を感じて頂けたらと考えています。

米や野菜については生産しないつもりで考えています。
自家用程度は作るかもしれませんが、
あれもこれもできる程、器用ではないためです。
慣れてきて、これなら人様に出しても問題無いと思うものが
作れるようになれたらその時にまた考えようと思います。
そんなにうまくいくわけはないですが、
夢だけは大きく持つ様にしています。

次回は農業に必要な知識、
技術の習得について話したいと思います。

theme : 農業
genre : 就職・お仕事

このブログの意味

農業をするために会社を退職して4ヶ月ほどが経ちました。
自分のやりたい農業というものが漠然とながら
見えてきましたので自分の考えをまとめるために、
ブログに残しておきたいと思います。
農業に迷った際に昔の記事を見直して、
初心にかえることができればと
自分のために記載する予定です。
そのため、他の方が記事を見ても、
面白い事は無いかもしれません。
ですが、私の様に農業をはじめようと思った方に
ほんの少しでも役に立つことがあればと思います。
反面教師にしかならないかもしれませんが・・・

この4ヶ月勉強をしてきて、農業をするに当たって
考えないといけないと思う事を以下に挙げます。
(退職する前に全て考えておいた方が良いと思います。
私は退職後に考えた事が多いです・・・)

①どんな農業をしたいのか
これをしっかりと持っているかどうかで
農業を続けられるかどうか決まる事が多いとのことです。
そもそもこれがなければ、
安定した収入を得られる会社を辞めてまで
農業を行う必要は無いですからね。

②農業知識、技術の習得
既に農業の経験があれば良いのですが、
無い場合いきなり独立して始めるのはかなり敷居が高いです。
いくらネットで情報が手に入りやすい時代と言っても、
実際に体験しないとわからない事が多いです。
どうやって知識、技術を得ていくのか考えないといけません。

③土地
現在、農業に従事している方の
実に2/3近くが60歳以上という超高齢化産業のようです。
そのため、地域によっては
土地を貸したいと言う方も多いようです。
しかし、いろいろと気をつけないといけない事も多いため、
しっかりと考えておかなければいけません。

④機材、設備
露地野菜を行う場合はまだ良いですが、施設野菜を行う場合、
全て自分で用意するとなるとかなりのお金が必要になります。
自分の行いたい農業をするには
どんな機材、設備が必要なのか
事前に把握しておく必要があります。

⑤お金
これは就農後にどれだけ稼げるか検討するのではなく、
就農準備の段階で
どれくらいお金を用意しておかなければいけないか
把握する必要があるという意味です。
③や④を持っていなくてもこれがあれば
何とかなってしまいますからやはり大事ですね。
いろいろと国の制度で補助や融資もありますが、
確実に利用できるわけではありません。
できるだけ自分で準備しておく必要があります。

①~⑤の詳細について私の場合も含めて
次回以降それぞれ話したいと思います。

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