ナノバブル

コチラで過去に紹介しましたが、
マイクロナノバブルの農業への利用の記事が、
農業新聞に載っていました。
ナノバブルが何故ホウレンソウ等の収量を
上げることができるかについて書かれていました。

記事によると、夜間の植物の呼吸時に、
葉っぱからだけでは足りない分の酸素を
ナノバブルのおかげで根から吸収でき、
生長を促すことができるとのことでした。
この記事を見る限り、
イチゴの場合、ナノバブルを使用することは、
収量を上げることには効果が
あるかもしれませんが、美味しいイチゴを
作るには不向きなのかもと感じました。

知っている方もいるかもしれませんが、
植物は日が出ている間は、
光合成により、二酸化炭素を消費し、
養分を作りだします。
そして、夜間はと言うと、
普通に呼吸をしているのです。
そして、日中に作った養分を消費して、
栄養生長(葉っぱを作る等)をします。
ホウレンソウなどの様に葉っぱを
食べる野菜であれば、栄養生長を促す事は
デメリットが全く無いと思います。
しかし、果実を食べる植物に関しては、
栄養生長を促す事が、
メリットになるのかデメリットになるのか、
一概には言えないと感じました。

イチゴの場合で言うと、
日中に光合成で作った養分を
夜の間に果実に蓄えます。
しかし、夜温が高いと呼吸を活発に行い、
栄養生長を行います。
夜温が低いと量は少ないけれども
甘いイチゴが採れます。
夜温が高いと、収量が増えるのです。
それでは夜温が低ければ低い方が
甘いイチゴが採れるかと言うと、
夜温が低すぎると、イチゴは冬になったと感じ、
春になるまで休眠をしてしまいます。
そのため、イチゴが全く採れなくなってしまいます。
また、夜温が高ければ高いほど、
収量が増えるかというと、
収量は増えるかもしれませんが、
それ以上に夜温を高めるための燃料費が
かかるようになってしまいます。

そのため、農家によって
夜温をどれくらいにするか経営方針により
違うわけですが、
瑞実農園では甘いイチゴが作りたいので、
夜温を低めに設定しております。
それなのに、ナノバブルを用いて、
夜間の呼吸を増やしてしまっては、
矛盾させる結果になるのではと考えています。

黒字化もしましたし、
今年は多少経費が増えても
ナノバブル発生装置の購入を考えていましたが、
見送りたいと思います。

とは言え、新しい技術ですし、
他の原因があってイチゴでも効果的。
という可能性もあります。
引き続き情報収集は
続けていきたいと思います。
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theme : 農業
genre : 就職・お仕事

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